良太U、ノンフィクション小説のタイトルバナー
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@ 赤ちゃん誕生
A 母子寮の生活
B 自分の足で歩く
C ままごとの生活
D ふたりぼっち
E いじめと登校拒否
F 新たなる挑戦
G 再会への道程
H 病院にて
I アルコール漬け
J ありがとう…
K 終わりのない闇
L ともだち
M 編集後記
◆◇◆
その後…わたし
◇◆◇
♣ 足跡 bbs
♣ 良太UTop
♣ 慢性ショックhome

( no.45 ) ありがとう…、
鈴木さんがこの部屋、この横浜にいないことを確認すると、私も横浜を離れることにしました。
もっとも横浜を出たい思いが強かった私なので、何の躊躇もなく事が運びました。
ある程度、身の回りのものをバックに詰めると眞に連絡を取った。以前に、眞と話をした時に横
浜を出たい旨を伝えていました。その時、彼は私を呼んでくれたのです。
その彼の思いに甘えて私は電話を入れました。
「家を出ちゃった」 「じゃあ待っていて、今すぐに行くから」といい、待ち合わせ場所を決めると
電話を切った。現在の彼の住所は長野です。片道2時間はたっぷりかかる距離だった。
そんな彼を待ちながら、有紀さんに電話を入れて、お礼の言葉と横浜を出ることを伝えました。

彼の車が到着すると、そのまま長野に折り返した。
私は彼の車を追うように車を走らせた。この日は雨がちらつき、長野に着くと雪に変わってい
ました。アパートに付くと、彼は良太の居場所を確保し、お供えをしてくれました。
そんな彼の姿を見ながら、私はすでに酒を飲んでいた。
「なぜ、なぜ、良太がいないのよ。会いたいよ。なにも、死ななくたっていいじゃない…それな
のに…」 とブツブツとしゃべりながら、私は泣いていた。
すると、彼は、私の独り言のような言葉にも一つ一つ言葉を返してくれました。
「ほんとだよな、死ななくともいいよな。」 と、その彼の優しさに包まれていると、良太もここに
いる、そんな思いに包まれた。ホッとするひとときでした。

そんな彼が仕事に行ってしまったり、友達と出かけてしまうと私は再び孤独の闇に包まれる。
私は叫んでいた。今の私には彼が必要なの私から彼を奪わないで、1人にしないで、と、歯を
食いしばりながら、片手には酒を持ち、涙を流ししながら、彼の帰りを待っていたのです。

そんな時間を1人で過ごしているため彼が戻ってくると、私は良太の話から始まり、愛の話ま
でしゃべりまくるのです。何度も何度も同じ話を繰り返していました。
(今思うと、うるさかったろうなあ。。と、)

飲んだくれの私、何もしない私、それなのに彼は私を攻めることは決してしませんでした。
むしろ彼が家にいると、食事の支度、仕事へ行く前に洗濯をして、まあーよく動いていました。
彼が休まず動いているのに、私は酒を飲みながら、しゃべっている。そして一つ一つ彼は返
事を返してくれました。だから、会話はとぎれることもなく、逆に弾ませてくれたのです。
そんな彼の努力(彼の自然体?)が、私の心を変えていきました。
目の前がパーと明るくなって、満ち足りたような気分を味わっていました。
そして、良太も愛もここにいるような錯覚さえ起こしていました。

私の心が落ち着き出すと、鈴木さんと離婚したことを告げた。
その言葉を聞いた彼は、暫く考えて、私の顔を覗き込むと、「もう横浜には未練がないんだろ
う。引き払えよ。一緒に暮らそう。なっ、そうしよう。」と、切り出してくれました。
また、この言葉は私が待っていた言葉だったのかもしれない。頷くと、彼の仕事が休みの日
に横浜へ向かった。

( no.46 ) 思い出の地…横浜
彼と共に横浜の地へ舞い戻った。
団地に戻り荷造りを始めました。たくさんの思い出を包むと私は良太のバイクを取りに行った。
このバイクにはたくさんの思い出が詰まっていました。
また、良太の最後の形見でもあると言っても決して過言ではない…。

良太がバイクにまたがって乗っている姿を見たのは、事故の一週間くらい前かな?、そして、
次の日は、バイクを愛おしそうに掃除している姿でした。
「良太どうしたの?」 「これ俺の」と、言いながら頬がほころんでいた。「何でバイク乗っている
のよ。免許もないんだから…逆でしょ。免許を取ってからバイクでしょ。今は乗れないんだよ。
友達に返すか、免許をとってから乗りなさいよ。」と、いうと、「分かった分かった、」と、ニコニ
コしながら、バイクの手入れをしていました。
そして、2日後、「免許を取っていないんだから、乗るなよ、それとも友達に返してよ。」と、私
がいうと、「わかった。約束する。」と、答えてくれた。その言葉を信じてしまった私。
事故は、この日から2・3日後でした。
あのとき、もっと強く良太にいっとけば、、と後悔の日々でした。
バイクをいじっているときの良太の嬉しそうな顔が…、姿が…忘れられない。

鈴木さんは、「バイクを直してもお金の無駄だよ。あのバイクはもう乗れないよ。やめろ。」と、
何度も私に言った。『お金がムダ…』 この言葉にはムカついた。私が口を開くとケンカになり
そうなので、そんな言葉に耳を傾けることを止めた。そして、鈴木さんには何も言わずに、家
の近くの自転車屋さんに持っていくと、直してもらい、「私が取りに来るまで預かって」と、お願
いをしていたのです。

また、荷造りをしている最中に、愛を預かってもらっていた奥様が見えました。
「なんとなく、気になって来てみたの。」という。彼女と良太の話をしながら、また、横浜を出る
ことを伝えると、彼女は、「元気でね。」と、私に言うと、眞に私のことを 「お願いね。」と、言葉
を残して帰っていきました。

私が横浜にいる限り友達は私に気を遣ってくれる。
その思いは、嬉しい反面、いつまでも立ち直れない自分が辛かった。
これ以上の心配もかけたくない、そんな思いもありました。
いつの日か笑って話ができる日まで、その時まで私はみんなに連絡を取ることをやめよう
と思いました。そんな思いを抱えて私は横浜を去り、長野へ戻っていった。

また、留守番電話には、鈴木さんの声が数回にわたって入っていた。
「いるんだろう。電話に出て、」という内容でした。(カクン)



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