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@ 赤ちゃん誕生
A 母子寮の生活
B 自分の足で歩く
C ままごとの生活
D ふたりぼっち
E いじめと登校拒否
F 新たなる挑戦
G 再会への道程
H 病院にて
I アルコール漬け
J ありがとう…
K 終わりのない闇
L ともだち
M 編集後記
◆◇◆
その後…わたし
◇◆◇
♣ 足跡 bbs
♣ 良太UTop
♣ 慢性ショックhome

(no.11) 自分の足で歩く
良太に導いてもらった道。それは、“前を見て進め!” 私は歩くことにしました。
と同時に、養父母たちのことが頭の中をよぎった。
私がここに入所した当時、養父母たちに手紙を出しました。それから数日が過ぎると、養父母
たちが訪ねてきてくれたのです。ところが、養父母たちは私と顔を合わせることを拒むように、
下を向いたまま、黙々と玄関先に荷物を運び入れると、言葉1つ交わさずに逃げるように帰っ
ていった。玄関先に山積みとなった荷物、それは、私が実家で着ていた洋服。そして、茨城の
家に養女として来たとき、持ってきた布団一式でした。ところが、一番上には包装紙に包まれ
た箱。その中身は良太の洋服が1組入っていました。なんとなく嬉しかった。お餅を背負って
歩いたときに、この洋服を着せました。
あのときの養父母たちの悲しげな表情? それとも、怒りの表情? そんなことはどっちでもいい。
でも忘れられないのは事実です。私は茨城を出て行った方がいいような気がした。

私が選んだ場所は東京です。数日後電車に乗り込んだ。(私の病気がでた…?)
まず、住むところを確保するために不動産に飛び込んで部屋探しを始めました。条件は、ただ
1つ、出来る限り安い部屋を求めた。
ところが、希望する物件が見つからない、というよりも、誰も貸してはくれませんでした。逆に
断られる理由を提示されました。“母子家庭・そして子供が男の子” というのです。(仕方ない
よね、事実だもん) 不動産を梯子しましたが、今日は見つけることが出来ませんでした。やむ
を得ず、ビジネスホテルで一夜を明かしました。
そして、次の日も再び不動産を回った。何件訪ねても答えは一緒でした。そんな時に、私の口
から弱音がほろりこぼれた。 「見つからないね。疲れたでしょ」 と良太に呟く。すると、良太は
ニコッと私に笑顔を投げかけると、元気よく私の前を歩いた。良太の微笑み返しは、私に元気
をくれました。そして、良太に導かれながら不動産を訪ね歩きました。すると、一件の大家さん
が、母子家庭でもいいと言ってくれたのです。(ヤッター、すごく嬉しかった)
予算は上回ってしまいましたが、かなりの好条件、家賃5万円・駅から徒歩5分・マンションの
3階でした。迷わずここに決めました。

部屋が見つかり、夢に一歩近づいた気がした。嬉しい気分のまま母子寮に戻った。
さて、引っ越しの準備です、荷物をまとめながら、どうやって荷物を運ぶか考えました。とにか
く出来る限り出費を抑えたかった。よって、貨物で送ることにした。
私と良太は電車で東京へ向かった。引っ越し先について荷物を片づけると、ホットした。

次の段階へステップ?
まず、保育園の申請に区役所に行きました。すると、職員の方が、
「仕事をしていないと申し込めないよ。」 「じゃあ、どうすればいいですか?」 「誰かに預けな
さい。」 「預ける人がいないのですが…」 「じゃあ、民間にでも預けて仕事を探してから、もう
一度来なさい。」と、半分あきれたような、突き放したような、言葉をもらった。(ツメタイネェ〜)
仕方がないので言われたとおりに、保育所を探して良太を預けた。
入園料が5万円・月3万円これもかなり痛い出費です。高いと思いつつも、1日でも早く仕事
を探したい、その気持ちが優先しました。

住むところが見つかって、良太の居場所を確保して、今度こそは、仕事を探す番になった。
ちょっぴりウキウキ気分で、仕事はやっぱり “正社員でしょ” と呟いて職業安定所に行った。
職安の職員は、事務的に会社を紹介してくれました。そして、会社を訪ねてると、
「子供がいるの…小さいね。病気をしたら誰が面倒を見るの?」 と、訪ねられ、「子供と2人な
ので誰もいません。」 と、応えた。「じゃあダメだ。子供が居なければ来て欲しいけど…。」と、
言う。再び職安に戻ると紹介をしてもらう、会社に面接に行くと断られる。この繰り返しを数回
しました。断られる理由は、いつも同じでした。
また、求人情報誌を買って電話を入れたときには、子供の件は詳しく説明をしました。すると、
「一度面接に来なさい」 と言う、その言葉に胸弾ませて面接に行く。が、答えは同じ。
“ムカー 期待しちゃうじゃないか。始めから言っているだろう、子供がいる、って、他に面倒を
見てくれる人はいない、と、それなのになぜ面接に来いと言うの。私のことが使えない、と言
うのならば、納得できるけど、子供のことを持ち出して断るなよ!電車代よこせ!私にとって
は貴重なお金なんだぞ” と、ブツブツと呟いていた。

仕事探しは長期戦になることを悟った。とりあえず貯金がなくなることを恐れて、収入を確保す
る道を探した。

(no.12) ちょっと寂しい
東京で生活を始めて2週間になる…仕事も見つからず、収入のめども立たないまま、生活を
送ることに対して不安を抱いた。そんな時に、住んでいるマンションの隣の建物1階の窓に、
女性募集の張り紙を見つけた。戸惑いはありましたが面接をしてもらうことにしました。
中に入ると、カウンターのみの小さなスナックでした。
其処には、マスターと女性が1人いました。挨拶をすると、私の方からしゃべりだした。(本来
ならば雇い主なのにね) 内容は “隣のマンションに住んでいる事。1歳の子供と暮らしてい
る事。そのため、お店に入れるのは子供が眠ってからの時間帯で7時頃。また、仕事中に
子供の様子を数回見に行きたい事” 私が思っている条件を並べた。後は、マスターの返事
を待つばかりでした。
すると、少し間をおいて、マスターが話し出した。「時給700円しか払えないけど、それでもい
いのか?」と、聞かれ、「はい、ありがとうございます。よろしくお願いします。」 と言った。
翌日から働くことになり、とりあえず収入は確保できました。(ホッ)

今日から昼間の時間帯は、良太は保育園へ私は仕事探しに行く。面接を終えて、良太を迎
えに行くときは、落ち込みモード全開。そんな私を向かい入れてくれるのは良太の満面の笑
み。この笑顔をみると、私は一気に元気になる。(なんて単純な私)
良太と共に家に戻り、良太との時間を過ごすと、間もなく良太は眠りにつく6時を回るとおや
すみなさい。そして、私は7時にお店に入る。その後は、2時間おきに良太の様子を見に家
に戻る。私にとって一番辛い時間は、この一時的に戻る時間のときです。
本来の良太は一度眠りにつくと、朝まで起きない子どもでした。ところが、良太の寝顔には
いつも涙の後があった。目を覚まして泣きながら私を捜し回っている良太を思い浮かべると
胸が痛くなった。頬にこぼれている涙を手で脱ぐいながら、“ごめんね良太、寂しい思いをさ
せて…ママの方がもっと寂しいよ。でも良太が頑張っているからママはもっと頑張るよ。そし
て一日でも早く一緒に眠りたいね。” と良太の寝顔に語りかけると、また、バイトに戻った。

そんな日々を送っているとあっという間に2ヶ月という時間が流れた。
面接に回った件数は数十件、精神的にも疲れた今日この頃。それでもあきらめる訳にはい
かない。そんな思いを胸に抱いて職安へ向かった。会社を紹介してもらうと、半分あきらめ
モードで面接に行く。すると、なんと奇跡が起こった。
正社員で入社できました。(やったね、ラッキー)喜び勇んで良太を迎えに行った。
良太を抱っこすると、「ママ、就職できたよ。良かったね、嬉しいね。ヤッタね。」とはしゃぎまく
りながら良太に報告しました。そんな私を見て良太はいつもの笑顔をくれた。
「今度は良太の保育園の申請だね。」 と言って区役所へ向かった。

入社後に分かったことですが、面接官のミスで入社できました。(やっぱり)でも、私にとって
は最高のミスでした。当時の私は童顔でまさか子供がいるとは思わなかったそうです、兄弟
で暮らしているものと勝手に判断したようでした。
(ミスは取り返しがつきませんよ〜??でも、本当にありがとうございました。)



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